いじめられた話

私は岩手県の田舎に生まれました
地元の中学に入ると強制で運動部に入らなくてはなりませんでした
私はなんとなくバレー部に入部しました
今思えばどうしてこんなスポーツを選んだのでしょう
バレーボールというのは一人一人の責任が重いスポーツです
強い人がいるチームが勝つのではなく、弱い人がいるチームが負けるスポーツだと言えるでしょう
私は小柄で筋力もなく、運動神経も良くありません
私がつまらないミスをするたびにみんなから冷ややかな目線が向けられました
そういったとき、私は決まってヘラヘラと笑って誤魔化そうとしていました
そんな不真面目な態度で過ごしているとみんなの態度も変わっていきます
最初は目線だけで責められていたのが、暴言になり、ボールを投げつけられるようになり、嫌がらせと陰口になり、最後はビンタになりました
そんな中でもまだ私はへらへらと笑っていました
笑うふりです、それしか知りませんでした
やがて私は特訓と称したいじめを受け始めます
投げられたボールを拾う訓練なのですが、拾えないと真面目にやっているのかと罵声を浴びせられ、不真面目だった罰を受けます
取れそうにないようなところに投げられたりして、必死に動き回る私をみんなが笑って見ていました
罰はビンタだったり、お腹に蹴りを入れられたり、お尻を叩かれたりしました
私は小柄なので蹴られると転げます
転げたらキックを避けたと言われてもう一回蹴りを入れられます
お尻叩きスパンキングとかそういうあれじゃありません
バレーのスパイクみたいに上から下に打ちおろす叩き方です
痛くて大声で泣き叫ぶような罰です
私は特訓と罰が怖くて、部活に行けなくなりました
部活に行かなくなってもいじめは終わりませんでした
同じ部活の人がクラスに居たからです
もう部活で迷惑をかけることはないのに、私をいじめる理由はなんでもいいみたいでした
クラスでは、相変わらず叩かれたり、上履きでぐちゃぐちゃに踏み潰されたご飯を犬食いさせられたり、男の子の前で裸にさせられたり、髪の毛を掴まれて引きずり回されたりしました
私は完全に心が折れて、些細なことで涙が出るようになったり、人が怖くなって声を掛けられるだけで震えるようになりました

涙はまだ出ます
つい先日も挨拶の声が小さくて相手に聞こえず、無視されてしまったことがあり、その場で蹲ってぼろぼろと泣き出してしまいました
完全に社会不安障害ですね本当にありがとうございました
後遺症は他にも残っていて、ふとした拍子にとても恐ろしいことを考えてしまいます
どうも側頭葉が萎縮してるとこのようになるようです……
いじめはその後も卒業続き、放課後は色んなところに連れ回されました
友人の家かカラオケが多かったですね、密室なので
私が経験したいじめはそういう感じでした
卒業するまで耐え抜こう、そんなことを考えていた私が高校でもいじめられて不登校になるのはまた別の話……